「先取り貯蓄」のはじめかた|「余ったら貯める」を卒業する仕組みづくり
「貯金しなきゃとは思ってるけど、気づいたら口座残高がギリギリ」
「ボーナスが入ったときだけ貯めて、月々は貯められていない」
そんな感覚、ありませんか?
以前、生活防衛費についての記事で少し触れたのですが、貯める習慣がまだない場合、いきなり大きな金額を確保しようとしても、なかなかうまくいかないものです。そんなときにおすすめしたいのが「先取り貯蓄」という仕組みです。
今回は、この先取り貯蓄について、なぜ確実に貯まるのか、そして具体的にどうやって仕組み化すればいいのかを、わたし自身がやっている方法も交えてまとめてみます。
先取り貯蓄とは?「余ったら貯める」より確実な理由
先取り貯蓄とは、収入が入ったタイミングで、先に一定額を貯蓄用の口座へ移してしまう方法のことです。残ったお金だけで生活していくスタイルなので、「余ったら貯める」の逆をいく考え方ですね。
「余ったら貯める」がうまくいきにくいのには、理由があります。人は目の前に使えるお金があると、つい使ってしまいがちです。月末になって「今月はいくら残ったかな」と確認する頃には、思ったより残っていない…という経験、ありませんか?
先取り貯蓄のいいところは、「貯める・貯めない」を毎月悩まなくていいことです。最初に仕組みを作ってしまえば、あとは自動的にお金が動いていくので、意志の力に頼らずに貯蓄が続けられます。「今月は使いすぎたから貯金できなかった」ということが起こりにくくなります。
先取り貯蓄が向いているお金・向いていないお金
先取り貯蓄は便利な仕組みですが、すべてのお金に同じように使えばいいわけではありません。お金の種類によって、向き不向きがあります。
生活防衛費:貯金が苦手な人にはオススメ
生活防衛費は暮らしの土台になるお金なので、本来は先取りでコツコツ貯めるより、まとまった額を早めに確保してしまうのが理想です。
とはいえ「そもそも貯める習慣がなくて、まとまった額を用意する余裕がない」という場合は、先取り貯蓄で「貯める」という行動そのものに慣れるところから始めるのも、現実的な選択肢だと思います。
特別費:先取り貯蓄と相性◯
車の買い替えや旅行、リフォームといった特別費も、先取り貯蓄と相性がいいお金です。
特別費は「いつまでに・いくら必要か」を目標ごとに決めて準備する必要があるなど、考え方に少しコツがいります。
このあたりは特別費の貯め方についてまとめた記事で詳しく解説しているので、気になる方はそちらもあわせて読んでみてください。
教育費・老後資金:先取り貯蓄と相性◎
教育費や老後資金も、長期でコツコツ準備したいお金なので、先取りの仕組みと相性がいいです。
これらはNISAなどの制度の活用も絡んでくるので、改めて別の記事で取り上げる予定です。
先取り貯蓄の具体的なやり方
ここからは、実際にどうやって先取り貯蓄を仕組みにしていくか、具体的な手順を紹介します。
ステップ1:先取り貯蓄用の口座を用意する
まず、貯蓄用のお金を生活費と混ざらないようにしておく場所を用意します。
口座を分けておくと、「このお金は貯蓄用」というのが一目でわかるようになるので、うっかり生活費として使ってしまう心配が減ります。
ステップ2:先取りする金額を決める
次に、毎月いくら先取りするかを決めます。ここでのポイントは、無理のない金額からスタートすることです。
最初から張り切って大きな金額を設定してしまうと、生活費が足りなくなって結局貯蓄用の口座から引き出す…ということになりがちです。
そうなると「貯める」という行動自体が続かなくなってしまうので、まずは少なめの金額で「先取りする習慣」を作ることを優先してみてください。慣れてきたら、金額を少しずつ増やしていけば大丈夫です。
ステップ3:自動振替を設定する
金額が決まったら、給与が振り込まれた後に自動で貯蓄用口座へ一定額が移動するよう設定します。ここを自動化しておくのが、先取り貯蓄を仕組みとして続けるいちばんのポイントです。
自分で毎月手動で振り込む方法でも先取り貯蓄はできますが、「振り込むのを忘れた」「今月は忙しくて後回しにした」ということが起こりやすくなります。自動振替を設定しておけば、そうした抜け漏れの心配がなくなります。
オススメ例:ドコモSMTBネット銀行の目的別口座を活用
わたし自身は、ドコモSMTBネット銀行の目的別口座を使って先取り貯蓄の仕組みを作っています。
給与が振り込まれる代表口座とは別に目的別口座を用意し、そこへ毎月自動で一定額が移動するように設定しているので、特に何もしなくても勝手にお金が貯まっていく状態になっています。
※ 金融機関の口座の種類やサービス内容は変更になる場合があります。最新情報は各金融機関の公式サイトでご確認ください。
先取り額を決めるには…生活費の把握が重要
先取り貯蓄を始める前に、ひとつだけ確認しておきたいことがあります。それは、そもそも毎月の生活費がいくらかかっているかを把握できているか、ということです。
先取りする金額を決めるとき、生活費がどれくらいかかるかわからないまま金額を設定してしまうと、「思ったより生活費が足りない」という事態になりかねません。
マネーフォワードMEを使った家計の把握については別記事でも詳しく紹介しているので、先取り貯蓄と合わせて、まずは自分の生活費を把握するところから始めてもらえたらと思います。
まとめ
先取り貯蓄は、「貯める」という行動を仕組みにしてしまうことで、意志の力に頼らずに貯蓄を続けられる方法です。
- 「余ったら貯める」より、先に貯蓄用口座へ移す方が確実
- 生活防衛費は本来まとめて確保が理想だが、習慣づけとして先取りもアリ
- 特別費・教育費・老後資金は先取り貯蓄と相性良し
- 専用口座+自動振替で仕組み化
まずは無理のない金額から、先取り貯蓄の仕組みを作ってみてください。
※ 本記事の内容は執筆時点(2026年9月)のものです。金融機関のサービス内容は変更される場合があるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。
